⑧ウインクルジニー23 松木加代牧場生産、パッショーネ提供・育成というタッグは「良心価格にしてしっかり稼いでくれる馬主孝行な馬を送り出す」という認識が、会員の皆さんに定着しているのではないだろうか。本馬は早くもパッショーネへ移動して騎乗馴致を開始している。サイドレーンを使ったドライビングやロンジングの様子を見せてもらった際、パッショーネ代表が「落ち着いた気性に加えて理解力も高く、優等生です。すでにドライビングでゲートを通過するなど、勉強しながらいろいろな事ができるようになっています」と教えてくれた。騎乗馴致に入ってからしばらく経過している事もあり、同世代馬に比べていち早く競走馬らしい身体つきに成長しつつある。やや細身ながらも中身が入ってきている印象で、一歩一歩がしっかりとした歩様も印象的だ。管理予定の松永(康)師も「とても良くできた身体で、走りそうな雰囲気がある馬。育成はとても大事で、パッショーネさんならしっかりと馬づくりをしてくれますから、早い時期にデビューできる馬が多いです。この仔もそう見込んでいます」と、全幅の信頼を寄せている。 募集馬情報ページはこちら 出資予約ページはこちら
⑨ディアボレット23 7月に掲載された写真の撮影からわずか2カ月ほどで、本馬のパワフルな馬体がさらに迫力を増した。牝馬らしからぬ太い首、肩から胸前、そしてトモの発達した筋肉は、父を彷彿とさせる。加えて、タバタファームスタッフが「ピリッとした気性は、気の強い母譲りでしょう」と評する精神面も頼もしい。そんな気性もあいまって、放牧地ではキビキビとした手先が軽い動きを見せている。血統背景は異なるが、本馬が漂わせる雰囲気から、タバタファームが送り出した名牝ゴールデンジャックを連想した。迫力ある馬体ながら愛らしい顔をしており、「手がかかる子ほど可愛い」という気性もあいまってスタッフから過保護ぎみに可愛がられているそうだが、タバタファームの中期育成の方針はスパルタであり、長時間の昼夜放牧による体力強化に過保護的な要素はない。管理予定の高橋(一)師は「現状から判断すると芝の短距離が合いそうな気がするけど、父シュヴァルグランの産駒はさまざまな距離で動けているので、育成の感じを見ながらイメージを作っていきます」と、幅広い視野で本馬の成長を見守っている。 募集馬情報ページはこちら 出資予約ページはこちら
⑩メイユーブルーム23 本馬の生産を手掛けたのは、サウスヴィグラスの妹にして当クラブ所属で3勝を挙げたナイジェラの提供牧場であり、ハイセイコーの生誕地でもある武田牧場だ。そして、提供者であるパッショーネが白羽の矢を立てたのが本馬である。庭先購入した後に、これまでソアラ、リエラ、レイム、ローレルゼロ、ローレルオーブでタッグを組んでいる松木加代牧場で中期育成を行なってきた。パッショーネ代表は「この仔は、キセキやその父ルーラーシップのやや脚長で胴伸びの良い馬体を受け継いでいます。まだ馬体に幼さが残っているので、あえて育成には進めずに夜間放牧で心身の成長を促しています」と話す。そんな本馬の母メイユーブルームは、ナリタトップロードやマツリダゴッホを輩出したフローラルマジック系に属し、弟に6勝を挙げたダノンヨーヨーやビップライブリーがいる良血馬だ。また、父キセキは重賞制覇こそ菊花賞(G1)のみだが、28戦もの重賞レースを戦い抜き、強豪を相手に堅実な成績を挙げた。そんな父の初年度産駒として、さらに活躍馬を多数輩出している血統背景の持ち主として、活躍が期待される。 募集馬情報ページはこちら 出資予約ページはこちら
⑪タイセイブランシュ23 本馬の祖母は1200mから1400mの芝とダートで4勝を挙げたタイセイハニー、その祖母にルーラーシップを配して生まれた母タイセイブランシュは、芝1200mのステークスウィナーである。そんなスピード血統に属する母が繁殖入りして初の配合相手にルヴァンスレーヴを選んだのは、ダート適性を狙ったからであろう。そうして生まれた本馬は、前肢の繋の角度は芝適性を、筋肉量の多い馬体はダート適性をうかがわせ、どちらでも走れそうな身体をしている。リコーファームスタッフによると「生まれたばかりの頃は、初仔らしくやや頼りない馬体でしたが、1歳の誕生日を迎えた頃から急成長を見せています。特に青草が出そろった春先からは食いに大きな変化が出て、飼葉を含めて食欲が増大し、馬体がみるみる変わってきています」という。実際、放牧地を縦横無尽に駆け回る様子を見せてもらうと、前号に掲載された写真よりさらにひと回り大きくなり、迫力すら感じさせるのだ。つぶらな瞳の美少女がたどってきた成長過程をうかがい、これからも見せてくれるであろう成長や変化が、あらためて楽しみでならない。 募集馬情報ページはこちら 出資予約ページはこちら
⑫ラルティスタ23 本馬の提供牧場である愛知ステーブルは、浦河町のBTCに隣接する本場を持ち、現在は石川県と千葉県に分場を持つトータルトレーニングファームである。その愛知Sがこれまで多くの活躍馬を輩出してきた血統のひとつが、セクシーココナッツのそれなのだ。本馬を生産した松田牧場とは長年に渡って深い縁があり、愛知Sのこの血統に対する思いの深さから本馬の取引が成立した。この血統を大事にしている松田牧場社長によると、「姉のカルチャーデイが400kg台前半の身体でもファンタジーSを勝ったように、小柄ながら本当にスピードがある仔が出てくれます。近年はダーレーさんとのお付き合いで繋養種牡馬を配合相手に選ぶ事が増えており、成績も出てきています」との事だ。会員諸氏にとって本馬の父サンダースノーは馴染み薄いかもしれないが、トップラインにいるExceed And Excelの母父、ボトムラインにいるココパシオンの母父であるLomondはSeattle Slewの弟で、そのクロスは稀であり、面白い。鹿毛には珍しく尾も白い、というダジャレはさておき、生産者と提供者こだわりの血統馬の活躍を期待する。 募集馬情報ページはこちら 出資予約ページはこちら
⑬シマノタカラチャン23 2023年生まれで血統登録されたサラブレッドの母のうち、最高齢タイがシマノタカラチャンの24歳だった。しかし、リコーファームスタッフの「母が健康でまだまだ若いからこそ、種付料が高額の部類に入るルーラーシップを種付けしました」というコメントや、本誌愛馬レポートに掲載した本馬の測尺・体重からも判るように、高齢の母の産駒でも身体がしっかりとしているので心配無用だ。母が産んだ牝の産駒は、エーデルワイス賞3着のリコーデリンジャーを始め、かなり気性が激しいそうだが、リコーデリンジャーの初産駒リコースパローがホッカイドウ競馬でデビューから2連勝しているように、その激しさが勝負根性に昇華している。「この仔も脚癖が悪く、頻繁に人を蹴ろうとしてくるし、仲間に対しても群れの中で一番強いです。放牧地の大きな水桶で他馬が飲んでいたら、追い払って独り占めするような感じ」という逸話も、むしろ頼もしく感じる。「兄弟のほとんどがNARで走っていますが、ルーラーの産駒だし芝向きのように見えるので、JRAで走らせたい」という生産者の期待に応えるような活躍をしてくれるだろう。 募集馬情報ページはこちら 出資予約ページはこちら
⑭シーギリヤ23 サトノジャスミン23と同じ放牧地に放されている本馬は、元気一杯でいつも走り回っている純白の僚馬とは対照的な行動を見せる。村上欽哉牧場スタッフは「サトノジャスミン23が群れを率いるように走って移動しても、この仔はその場に1頭だけたたずんで、走る仲間たちを観察している感じです。みんなが止まってからその場所に走っていきます」と教えてくれた。あたかも最短距離でしか動きたくないように見え、すごく賢くて無駄な動きはしたくないのかと想像してしまう。「そんな性格だからか、身体にはアブに刺されたあとがたくさんあって、その数が他馬よりも断然多いです(笑)。刺されてもめんどうだから追い払わないのか、痛みに強いのかは不明ですが、かなりマイペースな性格をしているのは確かでしょう。でも、普段は無駄な事を避けるような馬ほど、競馬に行くとやる気満々になるので、今後の気性の変化が楽しみです」と教えてくれた。馬っぷりの良さはサトノジャスミン23と同格で対照的な気性を持つ個性派が、これからどのような心身の成長を見せてくれるのか、注目していただきたい。 募集馬情報ページはこちら 出資予約ページはこちら
⑮エイコーンウィル23 管理予定の河嶋師が「師匠の中竹先生の影響で、馬体を管理する際、歩様を特に意識するのですが、踏み込みが深く素晴らしい歩きができる馬です。ルヴァンスレーヴ産駒には様々なタイプがいて、頼りない身体つきをした馬も少なくないけど、この仔は骨量豊富で馬格に恵まれていて、自分好みのタイプです。『本当に私がやらせてもらっていいのですか?』と思うほど良い馬です!」と熱く語る。そんな本馬の母エイコーンウィルは、当クラブ所属で名伯楽・松田国英師に管理された良血馬だ。栄えあるファミリーに起こりがちな同一血統の飽和を避けるため、母の提供牧場である新冠橋本牧場が断腸の思いで手放し、杵臼牧場に移ってきたそうだ。新冠橋本牧場の同一牝系出身である、ステラフィオーレ、カズペトシーン、エストレヤデベレンの3頭がJRA3勝を挙げる活躍馬を輩出しているように、活気あるファミリー出身の母らしい仔出しの良さで、本馬の姉2頭もJRAで勝ち上がっている。「手放した繁殖牝馬の仔は走る」と言われる馬産地あるあるが、きっと本馬によっても証明される事だろう。 募集馬情報ページはこちら 出資予約ページはこちら