2024年11月（1歳馬情報）

日高町のファンタストクラブにて、騎乗馴致を終え、屋内ダートコース2400mを軽めのキャンター調教を行なっています。スタッフは「大人しく素直な気性で、馴致をすんなり終えました。今は20頭ぐらいの集団で、1列縦列や2頭併せての縦列で走らせています。おっとりとした気性なので、周りに影響される事なく、淡々と走れます。馴致を終えたばかりの1歳としては結構な運動量をこなしているのに、気負う事がないのも頼もしいです。そろそろ疲れが出てもおかしくはないので、状態を注視しながら調教を進めていきます。本当にいつも大人しく従順ですから、馬見せで1頭だけ馬房から出して立たせても、まったくチャカつく事がないんですよ」と評しています。測尺は体高152cm（±0）・胸囲178cm（+1）・管囲19.5cm、馬体重は435kg（-3）です。


2024年10月（1歳馬情報）

新冠町の村上欽哉牧場新厩舎から日高町のファンタストクラブへ移動して、騎乗馴致を開始しました。さて、本馬が募集開始となった際に、「父のAustraliaってどんな馬？」と思われた会員様は少なくないでしょう。英ダービーを制した僅か3週間後には愛ダービーを制覇。同年8月に英インターナショナルステークス、翌月にはアイリッシュチャンピオンステークス2着と、3歳時にイギリスとアイルランド両国のG1レースを席巻した名馬です。その母で英・愛両国のオークスを制したウィジャボードは実に17戦ものG1レースに出走し、7勝、2着3回、3着3回という驚異的な成績を残しました。ジャパンCにも出走したので、父よりもなじみがあるかもしれません。そして、本馬の母シーギリヤは歴史的名牝シーザリオと同じファミリーの出身であり、ブラックタイプの華やかさについてあらたまった説明は不要でしょう。素晴らしい血統背景を持つ本馬が、これからどのような成長を見せてくれるのか、ご注目ください。測尺は体高152cm（±0）・胸囲177cm（+3）・管囲19.5cm、馬体重は438kg（+8）です。なお、本馬の近親ヴィンセンシオが2歳新馬（新潟・芝2000m）で優勝しました。


2024年9月（解説）

〝話題性〟の白毛姉妹や〝王道〟のコントレイル産駒、はたまた〝変化球〟のニューベイ産駒など、多種多様なラインナップで楽しませてくれる村上欽哉牧場から、またまた異色の大物候補の登場だ。父のAustraliaは名門・A.オブライエン厩舎に所属し、英愛のダービーと英インターナショナルSを制した名馬。種牡馬としてもOrder of AustraliaやBroomeなどを輩出し、一定の成功を収めている。そして、より驚きを持って受け止められるのは母系だろう。祖母の半姉のシーザリオは2005年にオークスとアメリカンオークスを制した名牝にして名繁殖牝馬。したがって母はエピファネイア、リオンディーズ、サートゥルナーリアのG1制覇3兄弟の従妹となる。豪州で枝葉を広げている一族に着目し、母を導入した村上欽哉牧場の慧眼には感服だ。あえて不安材料を挙げるなら、実に重厚なSadler’s Wellsの3×4・4のクロス。俗に言う〝G1馬か未勝利馬か〟の丁半博打キャラではあるが、ディープインパクトとキングカメハメハが去った日本競馬界に革命を起こすのは、こういう異端児なのかも。規格外のパワーを武器に、ライバルを蹴散らす走りを見せてくれると信じたい。


2024年9月（1歳馬情報）

新冠町の村上欽哉牧場新厩舎にて夜間放牧を行なっています。育成先は日高町のファンタストクラブを予定しています。なお、本馬の近親オールマイデイズが3歳以上1勝クラス（新潟・D1800m）で優勝しました。

2024年6月撮影