LAUREL CLUB  
  シタール16スペシャルレポート  
  12月、馬産地では2019年のクラシック戦線を目指す馬たちが本格的な調教をスタートさせる。北海道浦河町にあるチェスナットファームでも、デビューを控えた明け2歳馬たち約90頭が順調に育成メニューをこなしている。「この馬はとくに進んでいる組の1頭です」と同ファームの広瀬祥吾さんが話してくれた。「今回、クラブの取材ということで今までの育成日誌を読み返したのですが、ケガや病気はもちろん、ブレーキングの過程においてもお話しできるエピソードがないくらいに順調です。9月に移動してきたときから完成度の高い馬だなと思っていましたが、当時のイメージそのままに成長してくれています」との広瀬さんの言葉どおりに、本馬が松浦牧場からチェスナットファームへ移動して約3ケ月。その間、運動メニューをこなしながら20kgほど馬体重を増やしているものの、クビから背中、そして腰へのラインは美しさをキープしたまま。久しぶりに見た印象ではやや脚長だった体型は胸が深くなったことで逞しさを増し、後躯がボリュームアップしたように見える。すぐれた心肺機能と力強い推進力を感じさせる馬体だ。このあたりの体型的な変化について、ぜひ募集時のカタログと見比べていただきたい。さて、馬装を終えた本馬がコースへと向かう。取材当日は8頭による集団調教。チェスナットファームでは実戦を想定して調教を行う事が多く、先頭を走らせたり、馬群の中を経験させたりするそうだが、この日は先頭グループに入った。スピード的にはまだハロン15秒にも満たない。馬にとっては軽めのメニューだが、鞍上の意のままにしっかりと集中力をキープしたまま仲間たちを先導する。ややピッチ走法に見えるが、後躯の踏み込みは深く、重心がブレない走りだ。「操作性と乗り味が良く、安心して乗っていられる」と騎乗スタッフの人気者だそうだ。「馬の本質的な部分を知るという意味では、もう少し追い込む必要がありますが、今はまだ1歳の12月。これで十分だと判断していますが、半年後の出走をイメージしたメニューです」と広瀬さんが断言する。今後は正月休みをはさんで年明けからペースアップの予定だという。広瀬さんによると「高橋康之調教師からは『早めのデビューを目指したいので、どんどん進めてくれ』という指示をいただいています。そのために松浦牧場さんから9月に移動してきていますし、馬もその期待に応えてくれています。もちろん、今後の馬次第ではありますが、血統的にも早くから使い出せると思いますので、春頃にはトレセンへ移動できるようなメニューを用意しています」とのことだ。広瀬さんが体力面や動きからもアピールしてくれた。「深いダートコースでも、軽いウッドチップでもしっかりと走ってくれます。長い距離を走っても息があがることはありませんし、芝でも、ダートでも自分の走りをしてくれる馬だと思いますし、距離に対してもある程度の融通性を兼ね備えていると思います」という。さらなるセールスポイントとして「脚元、精神面も含めた健康な部分だと思います。とにかく丈夫。飼い食いも良く、食べた分はしっかりと身になってくれています」と強調する。「逆に物足りないところは?」という質問には「心配するところがない。でも、それが1番良いことです」と笑顔で締めくくってくれた。  
     
 
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