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カツンダモン23スペシャルレポート

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競馬界の話題を一身に集めて華々しいスタートを切ったゴージャスに、夏の札幌競馬で勝ち上がったローレルオーブ。アーデルリーベはダートグレード競走「エーデルワイス賞」(Jpn3)で3着と好走した。これらを含めて2歳世代11頭中すでに8頭が9月までにデビューするなど、当クラブ所属馬が頑張ってくれている。「ローレルクラブとグランデファームは相性が良いと思っています。ローレルゲレイロ(育成馬)やレガテアドール(生産、育成馬)に続かせたいですね」と満田英樹ゼネラルマネージャーが腕を鳴らすのが、今回紹介するカツンダモン23だ。もともとグランデファームの育成調教技術には定評があり、近年だけでも、札幌2歳ステークスに勝って後に世代を代表する1頭に成長したドゥーラや、2021年函館2歳ステークス3着のグランデ、さらに2017年の東京優駿2歳牝馬を制したグラヴィオーラなど、活躍馬は枚挙に暇がない。

「早期デビューは特別意識しているわけではないのですが、結果としてそうなるケースが多いです」と満田マネージャー。かつて名古屋競馬でジョッキーとして活躍し、現役引退後はローレルゲレイロやヒルノダムール、ディープスカイなどに携わった敏腕ライダーだ。そんな満田マネージャーが「今年の1歳世代は、これまでにないほどスムーズで順調です」とほほ笑む。夏が昨年ほど暑くなく、また冬に向けて気温が下がるのが遅かった影響もあるのではないかと謙遜するが、この世代は騎乗馴致をスタートさせる前に「初期馴致のスペシャリスト」に依頼した事も大きかったと耳打ちしてくれた。「専門家にしっかりと初期馴致をしていただいた事はもちろんですけど、扱う人間が変わったというのも、馬にとっては大きな出来事。ここから巣立っていろいろな方が接する事を考えれば、大切な経験ではないかと思っています」ときっぱり。今回ご紹介するカツンダモン23は、そのなかでも特に調教が進められている1頭である。

本馬は2019年のJRA賞最優秀短距離馬インディチャンプの初年度産駒。父の現役時代は、アーモンドアイやグランアレグリア、ダノンプレミアムといったレジェンド級の名馬たちと鎬を削り、安田記念では逃げ込みを図るアエロリット、猛然と追い込むアーモンドアイを抑えて優勝し、マイルチャンピオンシップではダノンプレミアム以下に1馬身半の差をつけて春秋マイルG1制覇を成し遂げている。種牡馬としての評価も高く、3年間の種牡馬生活で延べ300頭を超える繁殖牝馬に配合。「ステイゴールド系らしい良質な筋肉と、無駄肉が付きにくい体質。加えるならばキビキビとした動きのなかに高い運動能力が垣間見える」と評判が評判を呼び、この春に行なわれたセレクトセール1歳セッションでは、その産駒に1億円の値が付けられた。

母カツンダモンは、グランデファームの衣斐浩社長が「いろいろな事ができる血統構成。繁殖牝馬としておもしろい」と繁殖馬セールで買い求めた。その現役時代はわずか4戦のキャリアながら、恵まれた馬体と先行力を武器にラストランで3着に入って底力をうかがわせた。さかのぼれば4代母オーミディアは1994年のタタソールズ社ディセンバーセール取引馬で、祖母サクラダモンの半兄弟にはマイケルバローズ(朱鷺S、富士S 2着、同3着)やサトノプログレス(ニュージーランドT)がいる血統で、愛国ダービー馬で種牡馬としても成功したローソサエティも同じファミリーだ。インディチャンプとの配合では、米国チャンピオンサイアーにもなったエンパイアメーカーが持つIn Realityのクロスを継続させる一方で、名牝Sex Appealや英国三冠馬Nijinskyのクロスも発生させる。「ステイゴールドは米国血統を欲しがる。インディチャンプの母ウィルパワーが持っている米国血統In Realityを継続クロスで強調し、同時に名牝Sex Appealと英国三冠馬Nijinskyのクロスを派生させる配合」と、血統に精通している衣斐社長が胸を張る。「とくに飛節が気に入っていますし、体形も顔も良い。現時点では筋肉量が多いので短い距離が合いそうですが、体形はまだまだ変わると思います」と満足そうだ。それとまったく同じ思いを満田マネージャーも持っているようで「心身ともに順調に成長していますので、現時点で決めつけはしたくありません。それでもステイゴールド系らしく闘争心に優れたタイプですが、学習能力の高いお利口さん。人間の要求を理解する事に長けている」と評価している。

さて、この日のメニューは、全長1000mのウッドチップ屋内坂路を1本と、1周1600mのダートトラック1.5周というもの。デビュー前の若馬、とくに1歳秋にトラックコースでの調教をメニューに加えている牧場はほとんどなく、これはグランデファームの特徴でもある。その目的は、心肺機能を高めるためでもなければ、スピード調教を行なうためでもない。「今くらいの時期は、いろいろな経験をさせる事こそが大事なのです。だから、先頭を走らせたり、前を走る馬が蹴り上げる砂をわざと浴びさせたり、あるいは前後左右に馬を置いて走らせる場合もある。閉鎖的な屋内坂路では教える事ができないコーナーリングも、開放的なトラックコースで行なう大事な練習だと思っています」とサラリと言うが、それらを馬に教え込むためには人間側の技量も求められる事は、サラブレッドの育成調教に精通していない取材者にもわかる。そして、ほぼ毎日馬運車に乗せて軽種馬育成調教センター(BTC)に通う事もそのひとつ。「狭いところに慣れると、ゲート練習がスムーズになります」とその理由を説明し、もうひとつのメリットとして「いろいろな牧場の、いろいろな馬を見る事、知る事」と教えてくれた。実際、今回の取材中に集団調教を行なっている組とすれ違う際も、本馬は平常心を保ったままだった。

ウォーミングアップ代わりの坂路調教を終え、トラックコースへ移動した。「今の段階では時計はまったく気にしていません」と満田マネージャーが話すように、ハロンタイムは20秒くらいだろうか。トラックコースへの馬場入りから、ゴールフィニッシュまでの約5分というわずかな時間の中で、ポジションや手前を変えながら、直線コースや坂路コースでは経験できない、より実戦的な経験を積ませているのが印象に残る。

そんな様子を見ていた衣斐社長は「筋肉量が多いタイプの割にはストライドが伸びる。おそらく芝コースに向くタイプで、これだけ身体全体を大きく使えているなら、距離に対する融通性もあるだろうし、トップスピードを要求したときにどれだけの動きをしてくれるか楽しみ」と高く評価し、「走りながらしょっちゅう手前を変えているのは、馬に余裕があるから。言葉は悪いけれど、遊んでいるのです。こういう馬は競馬で結果を出してくれる事が多い」と相好を崩す。最後に、「身体がどんどん成長してきているので、年内は無理をせずに実戦的な経験を積ませたいと思っています。そして、年が明けたら、私がこの馬の第一目標としている夏の函館開催デビューに向けて、ペースを上げていきたい」というプランを明かしてくれた。いろいろな経験を積んだ本馬が、どんな競走馬に育っていくのか、想像するだけで楽しみが増していく。そして、当クラブのグランデファーム提供馬であるレガテアドールのように、2歳夏の重賞競走に挑戦する事を夢見て応援していきたい。

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